1.無塩食
①:塩、醤油、ソース、味噌などの塩分(Nacl)を含有するものを極力省く。
②:無塩醤油(Kcl)、レモン、酢、にんにく、ハーブ、蜂蜜、黒砂糖で味付けをする。
※特に初めの数ケ月~2年間はこれを徹底する。
2.油脂類と動物性蛋白質の制限
①:食事療法開始初期は、亜麻仁油以外の油脂類(動物性、植物性油脂)、肉類、魚貝類、乳製品、卵など動物性蛋白質を抜く。
②:蛋白質はできるだけ雑穀類、野菜、果物の植物性蛋白質または小麦蛋白(グルテン、おふ)などから摂取する。動物性蛋白質は新鮮な子牛のレバーのみは可。
③:国産オーガニック小麦、できれば全粒粉を使用した手作りパン(市販のパンは不可)
④:数ヵ月経った状態により、白身の魚、小魚(しらす、ちりめん)、鰹ぶしなどを食べても良い。
3.大量かつ多種類の野菜ジュース
①:人参、国産レモン、りんご、季節の青菜などの野菜ジュースを1回226g(8オンス)、1日4回~13回飲む。
②:ジャガイモと季節の野菜を、野菜が持つ水分だけで長時間低温加熱したヒポクラテススープを1日2回摂取。
③:できる限り自然農法(無農薬、有機栽培)で作られた野菜を1日目安4~6kg使用。
④:野菜はできる限り新鮮なものを生のままを取り酵素たっぷり食とする。
4.コーヒー浣腸を体力や食事量に合わせ、1日数回行い肝機能の回復と免疫力の向上を図る。
5.アルコール、カフェイン、たばこ、精製された砂糖、人工的食品添加物(着色、保存剤)などの禁止
6.芋類、未精白の麦類(オートミール)、玄米、胚芽米、全粒粉などの炭水化物、豆類、新鮮な野菜や果物(国産)、乾燥プルーンなど中心とした食事。
ゲルソン博士は、1958年に今や世界で最も癌への食餌療法に関して読まれているといわる【ガン食事療法全書】を発刊し、1959年に他界しています。
ここで、一点述べておきたいことは、ゲルソン博士の時代の農業の在り方、国土、農地の条件、食料事情は、現在この日本の農業及び日本の食料事情とは大きく違うということです。できる限り良いものを求めることは誰しもの願いです。例えば、水道水の塩素を問題視してせっかくおいしい良いミネラル水を見つけて飲んでも、硝酸塩残留のほうれん草をジュースにして1日に1000cc飲んでいたら、差し引きゼロどころか、むしろマイナスです。できる限り無農薬、有機の野菜を選ぶというのには、多少の努力を惜しまなければなりませんし、結構大変な作業かもしれません。消費者が賢くならなければならない時代ですから、硝酸塩残留表示なんて今は、ありませんので。ただしEUは、基準が設けていますが、、、。
よい食事を素材選びから楽しんで探すということと、なぜ、それを選ぶのかということも【治す力】の本質的な問題点なのです。そして、ややもすると現代の食料事情は、経口から様々な化学物質、ホルモン剤、抗生物質などなどを摂取するリスクは、ゲルソン博士の生きていた時代よりも圧倒的に高いと言わざるを得ません。現代の私たちの腸管は、おそらくゲルソン博士の時代と驚くほどに化学物質などに曝された状態であることに違いないと言えます。したがって、腸管免疫を司る樹状細胞などはありとあらゆる抗原認識を忙しくしているわけです。
腸管免疫では、外界から侵入してくる様々病原菌、ウィルス、化学物質などなど、食物とともに身体の中に入ってくるものを安全性確認して仕分け作業をするようなものですから、前述でも記したように腸内細菌は大忙しといった状態です。